2020年12月に開催されました理事会で秋田浩孝前理事長から理事長の任を拝命いたしました。 コロナの大過の中、学会運営も様々な方法が模索され、DX(デジタルトランスフォーメーション)等の新しい形態が試されております。DXとは、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と提唱した概念です。 本学会も良いところは存続しつつも、コロナ下の環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、会員や社会のニーズを基に、会員サービス、学会運営モデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセスを変革し、優位性を確立していきたいと考えています。 引き続き学会員の皆さまのご指導ご鞭撻を頂ければ甚大です。 |
日本臨床皮膚外科学会 理事長 河野太郎 |
本会の目的は、「会員による皮膚外科の共同研究および各個の研究を行い,皮膚外科の向上を通じて日本ならびに国際社会に貢献すること」です。皮膚外科分野は、外科的手術のみならず、難治性潰瘍・褥瘡の創処置、レーザー治療、美容医療、毛髪医療、再生医学などの非外科的治療も含まれます。本学会は以前より皮膚外科分野における最先端の内容を教育・討論・啓発を行ってきましたが、これに加え変わることのない基礎的、基本的内容の教育もしっかりと行い、学会誌や学会、HPで共有できるように進めていきたいと考えています。
当学会では技術、知識、情報を共有し発展させるために以下のことを行っております。
- 1)学術大会の開催
- 学術大会を毎年開催しております。毎回、活発かつ有意義な討論が行われ、技術・知識・情報の共有や向上を進めています。また国際社会に貢献する目的も兼ね、数年に一度は学術大会の海外開催も行っております。また過去には日韓合同皮膚外科学会を2回開催していますし、またEast Asia Dermatological Conferenceにも参画し、日本皮膚外科学会とも協力のもと東アジアの皮膚外科医内での技術、知識、情報の共有にも協力しています。
- 2)学術機関誌であるSkin Surgery誌の発行
- Skin Surgery誌は、JSDSの学術機関誌のみならず日本臨床毛髪学会の機関誌として発行し、医学中央雑誌に登録されております。また本機関誌は、日本皮膚科学会の専門医、美容皮膚科・レーザー指導専門医、日本形成外科学会の専門医の取得に対しても対応しておりますので、学会員の皆様からの投稿をお待ちしております。
- 3)認定医・専門医制度、講習会の開催
- 本学会では認定医、専門医制度を設け、年1回、講習会を開催しております。
本学会の会員は皮膚科医、形成外科医が大半ですが、皮膚外科分野に興味のある他科の医師や関係者も加入しております。皮膚外科分野の発展ならびに本学会の発展には、知識の継承と新技術・知識・情報の共有が重要です。そのため日々精進しよりよい方向に変革を進める所存でございます。学会員の皆さまのご協力・ご支援があって初めてそれらが可能となります。どうぞ皆さま方の一層のお力添えを賜りますことを心からお願い申し上げます。